History of Plastic [1]
プラスチックの歴史(1)



私たちはプラスチックを現代発明だと思っていますが、
琥珀、べっこう、砥石のような「天然高分子」が昔から利用されていました。
19世紀後半はプラスチックが開発されるための準備期間のようなものだったと思います。

 最初は、1850年代の終わりに英国人アレクサンドル・ペアーズによって
合成素材の硝酸セルロースが生まれました。
そして、1862年に世界初のプラスチックとして展示公開されました。
完全な合成樹脂はこれより約半世紀後に発表され、それが世界初のプラスチックと言われていますが
この硝酸セルロースを最初の合成樹脂(プラスチック)だという観方もあります。
 当初は商業的にも順調ではありませんでしたが、
その後改良され、装飾、ナイフ・ハンドル、箱、手錠、などの生産で、次第に成功を収め始めました。

 硝酸セルロースの商用成功の意外な誘因はビリヤードでした。
アメリカのハイアット兄弟は、象牙のビリヤードボールの代替に使用する研究開発をしていて製造に漕ぎ着けました。
それは1870年に特許が取られたセルロイドです。
セルロイドは入れ歯(義歯)としても重宝されました。

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