黄龍 その2
The Legend of Yellow Dragon Ⅱ

 「黄龍」を調べていて、韓国の慶州にある黄龍寺から出土したチミがあるのを知りました。
黄龍寺は皇龍寺と漢字を当てるのが正式かもしれませんが、それも黄色の龍が王の中の王という謂れにも叶っているように思います。
 チミとは日本の東大寺などに見られる鴟尾のことです。韓国では統一新羅時代以降(7世紀中ごろ)ほとんど見られないということで、新羅時代のものだという国立慶州博物館のこの鴟尾は珍しい出土品なのでしょう。
 http://gyeongju.museum.go.kr/html/jp/master/master_01.html?GotoPage=7&gubun=&pageSize=10
 나의 문화 유산 답사기(私の文化遺産踏査記)より http://younghwan12.tistory.com/1544
建物を大きく見せ権威を誇示したと書かれています。裏には男女を表す蓮の絵が描かれているそうです。


 今も鳥取と韓国は交流が盛んですが、飛鳥時代(7‐8世紀)白鳳文化の石製鴟尾(指定文化財)が出土しています。
 また、今年の大河ドラマは「平清盛」ですが、六条八幡神社は平安中期、源頼朝が寄進したと言われます。その薬師堂には鴟尾鯱鉾の中間のような造形が見られます。日本に伝わった寺院装飾の鴟尾が時代を経てお城の鯱鉾へと変化して行ったようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/:Kobe_Rokujo_hachiman-jinja10s3872.jpg
 ブログ「散策とグルメの記録」で拡大した画像があります。
 http://seiyo39.exblog.jp/16549678/

 また、形は鴟尾のようですが、龍を表した装飾もあることを知りました。

 ブログ「忘れへんうちに」―大同、上華厳寺の屋根に鴟尾ではなく龍生九子―

 http://avantdoublier.blogspot.com/2007/07/blog-post_06.html

 ※中華人民共和国山西省大同華厳街上華厳寺で黄土高原とも近いところに位置します。
 
 黄龍國はどこにあるのかという疑問からいろいろな連想を経て、「黄土が流れる川をイメージした国名ではないか?」という想像に、また戻って来てしまいました。



黄龍 The Legend of Yellow Dragon

Popular Posts