プラスチックを溶かす時☆



 私のクラフトで時々ライターを使ってストローを溶かす工程があります。
 私がプラスチックを素材にし始めた時に一番の心配事が「溶かした時に有毒ガスが出ないか」ということでした。それは私だけでなく、そう思うのが普通の感じ方かもしれません。
 10年近く前のことですが、作り始めたばかりの私は、化学の専門の先生にメールで尋ねたり、また製造工場に無理を言って見学させて戴いたり、お話しを伺ったり・・・という中で知識を深めて、最終的には自分で判断することになりました。

 今、アメリカの人達はwikiHowを通して私のプラスチッククラフトを知り始めたばかりです。昔の私と同様に、プラスチックへの心配事が多く寄せられます。

 プラスチックは安全か有毒か? でも、その前に、プラスチックには覚えきれないほど多くの種類があることを知り、自分が作る作品に、どのプラスチックを使うのかを知らなければいけません。安全性だけでなくそれぞれ異なる性質を知らなければ、個性を活かした作品は出来ないということもあります。
「プラスチック+火=有毒」で全てのプラスチックを片づけてしまったら、確かに危険と出遭うこともも少なくなるでしょうが、面白いクラフトと出逢う機会も無くなってしまいます。疑問を抱いたら自分で納得が行くまで調べてみることが大切だと思います。

 本当にプラスチッククラフトをしなければ安全と言えるのでしょうか?
例えば、最近のファッションにはポリエステルの生地が多く使われています。これはペットボトルのプラスチック(PET:ポリエチレンテレフタレート)と同じものです。流行のフリースをペットボトルをリサイクルして作っているメーカーもあります。
フリースにはアイロンは掛けませんが、ポリエステルの洋服にアイロンを掛けることもあります。「ペットボトルを熱で軟らかくしたら有毒ガスが出る」と怖がる人が、ポリエステルにアイロンを掛けるのは平気だというのは矛盾しています。
こんなことを書くと、今度は「アイロンもおちおち掛けられない…」と言う人がいるかもしれませんね。ただ怖がるのではなく、何をどのように扱ったらいけないかを知ることだと思います。

 どうやって調べるの?という人は、信頼できるものとしてMSDSがあります。
化学物質安全性データシート(製品安全データシート、Material Safety Data Sheet)というもので、国によって呼び方や詳細が多少違いますが、プラスチックの安全性データもこれで見ることが出来ますので、例えば「PP MSDS」などのキーワードで検索してご覧になって下さい。
私の作品の素材とするプラスチックのPET・PE・PPなどは飲料や卵や総菜・お菓子など食品の包材に使われことが多いプラスチックです。だから“キッチンアート”と呼んでいるのですが・・・、口にするものを入れる容器なので安全性の高いものであると言えます。
ただ普通ではない使い方として火を使って溶かすことがあるので、その時蒸発する気体は吸わないに越したことはありません。

 ストローをシール(密封)する時にライターの火を使いますが、写真の矢印の炎心に当てると揺らぎも少なく物理的にも安全で、煙も殆ど出ませんので発生した気体も殆ど吸うことがありません。ライターとストローの位置関係も、炎は上昇するという性質を考えれば、ストローを炎の上に持って行くことはない筈です。
 ということで、納得した上で、「フローティング・ストローハート」を安全に作ってみて下さい。

参考:
安全衛生情報センター
  

ストローからハートのうきを作る方法 (クリックで英語版が見れます)

 フレックス(蛇腹)ストロー2本で独創的でかわいい浮かぶハートのドリンクのアクセサリーが作れます。これは、誰かにプロポーズする時気が利いた方法かもしれません。

■作り方

  1. ストローの蛇腹を伸ばします。
  2. 蛇腹から1cmくらいのところを揃えてペンチで挟んでカットして火で溶かして接着します。
  3. 逆の方向にM字に曲げてハートの山を作ります。
  4. ハートの根元(数センチのところ)を2と同様に溶かして接着してください。
  5. オモリ(=指輪?)を付けてドリンクに浮かして下さい。

■秘訣

  • ライターでしっかりシール出来ていない時は空気漏れがあって沈んでしまいます。
  • 指輪の重さでハートの大きさ(あるいは数)を調節して下さい。

■注意すること

  • 火傷しないようにライターを使って下さい!
  • 口にする飲み物ですから手や道具を清潔にして作って下さい。
  • 必要以上に長い時間溶かして煙を吸わないように注意して下さい。

■用意するもの

  • フレックスストロー2本
  • はさみ
  • ラジオペンチ
  • ライター
Article provided by wikiHow, a wiki how-to manual. Please edit this article and find author credits at the original wikiHow article on How to Make Floating Hearts from Plastic Straws. All content on wikiHow can be shared under a Creative Commons license.


 

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